サーマルリサイクルという手段
サーマルリサイクルというリサイクル方法があります。
リサイクルと言っていいのか疑問ではありますが、ゴミを焼却したときに発生する熱を利用することを言います。熱として再利用するということです。言い方を変えれば、ゴミを燃料化するということです。
熱の利用方法にも、温水として使う方法や、発電に利用する方法などさまざまです。
まぁ、単に燃やすだけの「単純焼却」よりも、熱として利用した方が有効活用した方がいいですよね。
でも個人的には、サーマルリサイクルの「リサイクル」という表現には正直疑問を持っています。
燃やすことで、二酸化炭素も発生するし、その他の有害な物質も大気に放出される可能性もあります。
それを「リサイクル」と表現することで、いいことのように思われてしまいます。
もっとマテリアルリサイクル(素材としてのリサイクル)へと移行させるように推進していくべきであり、その途中段階でしかないと考えています。素材としてリサイクルできないなら、仕方がありませんが、それでも何らかの方法を開発研究していく努力はしていく必要があります。
家庭から出る「燃えるゴミ」「燃やしてもよいゴミ」は当然燃やされます。サーマルリサイクルされているかどうかは、お住まいの自治体によるでしょう。
「プラスチックごみ」として家庭からでるものも、燃料化して燃やされている可能性もあります。というか、その可能性の方が高いです。プラスチックも多種多様で、素材別に分別するとなると、とても大変ですので、まとめて燃料化した方がコストがかかりませんので。
生産者側は分別しやすいように、消費者側は素材別にわけるように、という流れでしたが、消費者側の負担が大きくなるとうまく回りません。ルール違反者も必ず出てきます。ですので、消費者はまとめてゴミとして出しても、回収した後にしっかり機械で分別できるような仕組みを構築していく必要があるのでしょうね。