Categories: 水質汚濁

豊洲の地下水の環境基準超過

築地市場の豊洲移転について、地下水の調査結果が環境基準を大きく上回っていたとの報道で騒がれています。

この「環境基準」というものが結構ややこしくて勘違いする人も多いものです。

工場などでは、「排出基準」というものがあり、これと混同してしまうケースもあります。

「排出基準」というのは、工場等から外部に排出する際に、ある程度綺麗にしてから排出するように、と定められているものです。水であれば、排水の基準としてベンゼンでいえば0.1mg/リットルとなっています。

「環境基準」というものは、これもまた「人の健康の保護に関する環境基準」と「生活環境の保全に関する環境基準」とに分かれており、さらにややこしさに拍車をかけているのですが、まとめると人が生活していくうえで支障がないレベルの基準であるということです。細かく言えば河川、湖沼、海などの場所によっても基準値が変わっていますが、今回の地下水で言えば、ベンゼンの環境基準は0.01mg/リットルとなっています。

「排出基準」よりも「環境基準」の方が値が小さく(厳しく)なっています。

これは、排出基準を満たしていれば、周りの環境で希釈されて、環境基準程度になるということを期待して定められているということです。

 

今回、前回よりも大きく上回った値になってしまった原因は何でしょうか?

いろいろな予測も専門家が挙げていました。

給水施設の作動による影響や、試料採取の際のミス、調査業者が変わったことによる影響ということも挙がっていました。確かに可能性はゼロではありません。ですが、それよりも先に、今までのデータが信頼できるものなのかどうか、ということを第一に取り上げなければなりません。

そしてこれからやるべきことは、すぐに再調査することです。複数の業者を使って。

複数の業者を使い、似たような値になるのであれば、信頼できる値だと言えます。

その分費用は多くなりますが、採取するポイントはもっと減らしてもいいのではないか、と感じています。地下水の流路を考慮すれば、もっと効率よい測定点を割り出せるはず。

 

小池都知事を批判するつもりはありません。むしろすばらしいと思っています。ですが豊洲移転を延期されて困っている人も多いので、一刻も早く解決させていただきたいものです。

 

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